2012年8月24日金曜日

マスク

1977年シンガポールの骨董屋に吸い込まれるように入りました。店に入ると誰かが僕を見ているような感じがしました。店主は新聞を読んでいます。その他に誰もいません。

店内を見回し視線を少し上げるとこのマスクが飾られていました。僕を見ていたのは、このマスクだと確信しました。殺気だった鋭い目。店主と交渉し購入しました。マスクは新聞紙に包まれ渡されました。
店を出てから、どうして買ったか理由が見つかりませんでした。
帰国し実家の母にこのマスクをプレゼントしました。母がこのマスクには何かあると言い、もらってからマスクを壁にかけ毎日線香をたいていたそうです。数年たつとマスクの顔から殺気が消えおだやかな顔になったので線香をたくのはやめたそうです。
その後母は逝きました。2011年の震災でもこのマスクは壊れることなくなく無事でした。今は僕の机の後ろに置いてあります。誰が作り、誰が使ったかは不明ではあるが、マスクを見ると母を思い出します。おだやかに生きろと母が言ってるようです。
自分もおだやかに生き、おだやかな最期がむかえられまするようにこのマスク祈りましょう。



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